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ボルトを締めても止まらない!? シートガスケット特有の「浸透漏れ」のメカニズムと対策 【技術解説】 株式会社ダイコー

ボルトを締めても止まらない!? シートガスケット特有の「浸透漏れ」のメカニズムと対策 【技術解説】
「フランジの隙間から漏れているわけではないのに、石鹸水をかけるとガスケットの断面から泡が出る」
「規定トルクで締めているのに、気密試験で圧力が微妙に下がる」
配管の現場で、このような不可解な微少漏れに悩まされたことはありませんか?
それは、ガスケットとフランジの隙間から漏れる「界面漏れ」ではなく、ガスケットの素材そのものを通過して漏れ出す「浸透漏れ(Permeation Leakage)」かもしれません。
特に、ジョイントシートなどの「シートガスケット」を使用する場合、この浸透漏れのリスクは常に存在します。そして、この対策において最も効果的なのが、「ガスケットを薄くすること」なのです。
この記事では、見落とされがちな「浸透漏れ」のメカニズムと、なぜ厚いガスケットが漏れを招くのか、その物理的な理由解説します。
1. 漏れには「2種類」ある
ガスケットの漏れ対策を考える際、まず漏れのルートが2つあることを理解する必要があります。
2. なぜ「厚いガスケット」は浸透漏れしやすいのか?
「漏れが怖いから、厚めの3.0mmを使っておこう」。この判断が、浸透漏れに関しては逆効果になります。その理由は物理的に説明できます。
3. ガス系ラインの選定基準
流体ごとの推奨厚さが以下のように明確に区別されています。
4. 現場でできる「浸透漏れ」対策
もし、ガス配管や真空ラインで微少漏れが止まらない場合、以下の視点で点検・対策を行ってください。
最終章:答えはここにある。「選定のご依頼はダイコーへ」
「浸透漏れ」という見えない敵と戦うためには、適切な素材と、何より**「適切な厚さ」**の選定が不可欠です。
「ガス配管だから1.0mmで加工したいが、手切りでは難しい」
「3.0mmから1.5mmに変えたいが、フランジの歪みが心配だ」
そのようなお悩みこそ、株式会社ダイコーにご相談ください。
ダイコーでは、流体の種類(ガスか液体か)や圧力条件をヒアリングし、浸透漏れリスクを最小限に抑える最適な厚さ(1.0mm, 1.5mm)を選定・提案します。
薄いガスケットは加工が難しい場合がありますが、弊社ではカッティングプロッターやトムソン加工を駆使し、歪みのない精密な製品を1枚から即納体制で製造します。
「ボルトを締めても泡が出る」
その現象、ガスケットを薄くすれば止まるかもしれません。選定・加工のご依頼はダイコーへ — どうぞ、お気軽にお問い合わせください。
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