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導入事例/コラム

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食品衛生法適合「シリコーンゴム板 SN-50」徹底ガイド 厚生省告示第370号適合・100℃超対応  株式会社ダイコー

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食の安全を証明する「シリコーンゴム板 SN-50」徹底ガイド
厚生省告示第370号適合・100℃超対応

「食品製造ラインで使うパッキン、本当に安全なものを選べているだろうか?」
「『食品対応』と書かれているが、具体的な試験データや根拠法令が手元になく不安だ」
「高温の蒸気洗浄(SIP)や熱水洗浄(CIP)に耐えられ、かつ法規制をクリアしたゴムが必要だ」…。

食品、飲料、医薬品、化粧品など、人の口に入る製品を製造する現場において、設備に使用される「ゴムパッキン」や「ガスケット」の安全性は、製品そのものの安全性と同等、あるいはそれ以上に重要です。万が一、ゴムから有害物質が溶け出し、製品に混入すれば、企業の信頼は瞬時に崩壊します。

曖昧な「食品用」ではなく、公的な試験機関による「確かな証拠(エビデンス)」に基づいた、真に安全なシリコーンゴム。それが、オーサカゴム株式会社の「シリコーンゴム板 SN-50」です。

この記事では、一般財団法人化学物質評価研究機構(CERI)が発行した試験報告書(No.452-21-A-0055)に基づき、SN-50がなぜ食品・医療現場で絶対的な信頼を得ているのか、その法的根拠と試験結果の詳細を徹底的に解説します。そして、この高スペックな素材をお客様の現場に合わせて1個から加工・供給する、私たち株式会社ダイコーのソリューションをご紹介します。

第1部:SN-50とは?— 「厚生省告示第370号」が保証する安全性

シリコーンゴム板 SN-50は、単なる耐熱ゴムではありません。日本の食品衛生法に基づく厳しい規格基準をクリアした、正真正銘の「食品用器具・容器包装用ゴム」です。

1-1. 食品衛生法の「憲法」をクリア

食品用ゴムを選定する際、必ず確認しなければならないのが「昭和34年 厚生省告示第370号(食品、添加物等の規格基準)」への適合です。これは、食品に接触する器具や容器包装が満たすべき安全性の最低基準を定めた法律です。

SN-50は、この告示第370号(改正:昭和61年厚生省告示第85号、最終改正:令和2年厚生労働省告示第380号)に基づく試験を実施し、全ての項目で「適合」の判定を受けています 。
これにより、食品工場や給食センター、飲料プラントなど、コンプライアンスが重視される現場でも、胸を張って使用することができます。

1-2. 最も過酷な「使用温度100℃超」区分に対応

食品衛生法の試験には、使用条件に応じた「区分」が存在します。SN-50がクリアしたのは、その中でも最も条件が厳しい「使用温度が100℃を超える試料」という区分です 。

  • 意味すること: 単に常温で食品に触れるだけでなく、100℃を超える高温環境下(煮沸、蒸気殺菌、加熱調理など)で使用しても、有害物質が溶け出さないことが証明されています。
  • メリット: レトルト殺菌装置、加熱釜のパッキン、蒸気配管のガスケットなど、熱がかかる重要工程に安心して採用できます。

第2部:試験報告書を徹底解剖 — 数字が語る「不検出」の安心感

「安全です」という言葉よりも雄弁なのが、試験報告書に記載された数値です。オーサカゴム株式会社が依頼し、化学物質評価研究機構が実施した試験結果 を詳細に見ていきましょう。

2-1. 材質試験:有害重金属を含まない

まず、ゴムの材料そのものに有害物質が含まれていないかを確認する試験です。

  • カドミウム(Cd): 「不検出(10µg/g未満)」
  • 鉛(Pb): 「不検出(10µg/g未満)」

2-2. 溶出試験:食品への「溶け出し」がない

次に、実際にゴムを液体に浸し、成分が溶け出してこないかを確認する試験です。これが食品用途では最も重要です。

  • フェノール: 「不検出(5µg/mL未満)」
  • ホルムアルデヒド: 「陰性」
  • 亜鉛: 「不検出(1µg/mL未満)」
  • 重金属(Pbとして): 「不検出(1µg/mL未満)」

鉛以外の重金属類についても、溶出がないことが確認されています。

2-3. 蒸発残留物試験:あらゆる食品に対応

  • 水(水性食品を想定): 「不検出(10µg/mL未満)」
  • 4%酢酸(酸性食品を想定): 「不検出(10µg/mL未満)」
  • 20%エタノール(アルコール・油脂食品を想定): 「不検出(10µg/mL未満)」

第3部:シリコーンゴム本来の特性とSN-50の強み

SN-50は、上記の法的安全性に加え、シリコーンゴム(Si)としての優れた基本性能を兼ね備えています。

3-1. 優れた耐熱・耐寒性

シリコーンゴムは、数あるゴム材料の中でもトップクラスの耐熱性を誇ります。

  • 耐熱性: 一般的に200℃付近までの連続使用に耐えます。試験区分の「100℃超」を遥かに上回る耐熱性があり、オーブンや蒸気滅菌ラインに最適です。
  • 耐寒性: マイナス数十度の冷凍環境でも柔軟性を失いません。冷凍食品ラインのパッキンとしても優秀です。

3-2. 異物混入対策に有効な「色」

試験報告書には記載がありませんが、SN-50などの食品用シリコーンは通常、半透明(乳白色)や白色であることが一般的です。
黒色のゴム(カーボン配合)とは異なり、万が一破損して食品に混入しても発見しやすく、また汚れが付着した際も目立ちやすいため、衛生管理(清掃確認)が容易になります。

最終章:答えはここにある。「選定のご依頼はダイコーへ」

どれほど優れた素材であっても、それを現場の設備の形状に合わせて「加工」できなければ意味がありません。特に食品機械のパッキンは、独自形状や特殊な寸法が多く、金型を作っていてはコストも時間もかかりすぎることがあります。
そのような課題に対し、「素材の選定・証明書手配」から「精密加工」までをワンストップで提供するのが、株式会社ダイコーです。

「試験報告書付きの安心できるパッキンを使いたい」
「SN-50を指定して、タンクのマンホールガスケットを作りたい」
「試作機用に、図面通りの形状を1枚からすぐに欲しい」

専門家による「証明書付き」の安心供給

ダイコーでは、オーサカゴム株式会社のSN-50をはじめとする信頼できる材料を調達し、お客様の要望に応じて「食品衛生法適合証明書(試験報告書の写し)」の提出もサポートします。「監査で証明書が必要になった」という場合もお任せください。

業界屈指の「加工技術」によるオーダーメイド対応

ダイコーは、SN-50の原板を、お客様の図面データからダイレクトに加工します。

  • 金型不要・1個から製作: カッティングプロッター(Oscillating Knife)やウォータージェット加工機を駆使し、金型を作らずに1個からパッキンを切り出します。これにより、試作や補修用部品を低コスト・超短納期で提供可能です。
  • 複雑形状も思いのまま: 単純なリング形状だけでなく、ボルト穴付き、非対称な異形パッキン、大型のガスケットなど、あらゆる形状を高精度に加工します。
  • クリーンな加工: 食品用であることを考慮し、加工時の汚れ付着などにも細心の注意を払った製造体制を整えています。

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