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導入事例/コラム

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【TOMBO No.1120】ニチアス蒸気用ジョイントシートの仕様・耐熱温度・No.1995との違い|クリンシルトップ 株式会社ダイコー

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【TOMBO No.1120】ニチアス高耐熱ジョイントシートの仕様・耐熱温度・No.1995との違い|クリンシルトップ

工場の配管メンテナンスにおいて、「汎用の茶色いパッキン(No.1995)を使っていたら、短期間で蒸気漏れを起こしてしまった」という経験はありませんか?
その原因は、ガスケットの「耐熱性」と「対蒸気耐久性」の不足である可能性が高いです。

高温・蒸気用途にも適用実績が多い高耐熱グレードが、ニチアス TOMBO No.1120(クリンシル®トップ)です。
本記事では、No.1995との決定的な違い、バルカー相当品との比較、そして蒸気用途で選定される理由や施工時の注意点を、工業用シール材の専門商社である株式会社ダイコーが技術的観点から解説します。

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1. TOMBO No.1120(クリンシルトップ)とは

TOMBO No.1120(製品名:クリンシル®トップ)は、ニチアス株式会社が製造する黒色の高耐熱ジョイントシートです。
汎用品(No.1995)がゴムと繊維を主体としているのに対し、No.1120は無機繊維・有機繊維・ゴム系バインダーに加え、耐熱性に優れた「膨張黒鉛(グラファイト)」を配合しているのが特徴です。

これにより、汎用品が苦手とする高温域や蒸気(スチーム)ラインにおいても、熱による硬化の進行が比較的緩やかで、長期間安定したシール性を発揮します。

30秒でわかる!No.1120のポイント

  • 用途: 蒸気・熱水・高温油など、汎用品では不安なラインの標準品。
  • 外観: 「黒色(ブラック)」。表面に少し光沢があります。
  • 強み: 膨張黒鉛配合により熱硬化が遅く、フランジ追従性に優れます。

2. TOMBO No.1120 基本スペック表

項目 仕様・数値 備考
製品番号 TOMBO No.1120 ニチアス株式会社
製品名 クリンシル®トップ -
色調 ブラック(黒色) 表面に製品名印字
主成分 NBR、アラミド繊維、膨張黒鉛 ※黒鉛単体シートではありません
最高使用温度 260℃ ※参考値(P-T線図確認必須)
最高使用圧力 水系:4.0 MPa
油系:4.0 MPa
ガス系:1.0 MPa
※常温時の参考値です。蒸気・高温用途では温度上昇に伴い許容圧力が低下します。
主な適用流体 蒸気、熱水、熱媒油、排ガス、弱酸、弱アルカリ ※高濃度の酸性成分を含む排ガスでは適用不可
不適用流体 酸化性酸(濃硫酸等)、酸化性塩、毒性ガス、酸素 ※毒性ガスなどの重要保安ラインでは推奨されません

3. 徹底比較:No.1995(汎用品)との違い

「同じニチアスのジョイントシートで、何が違うのか?」
この疑問への回答が、選定ミスの防止に繋がります。最大の違いは「高温蒸気環境でのシール安定性」です。

比較項目 TOMBO No.1120 (本製品) TOMBO No.1995 (汎用品)
グレード 高耐熱・蒸気適用タイプ 汎用・一般配管タイプ
色調 黒色 (Black) 茶色 (Brown)
配合の特長 膨張黒鉛配合 繊維 + ゴム系バインダー
最高使用温度 260℃ ※使用条件により変動します 183℃ ※使用条件により変動します
蒸気適性 ○ 中圧蒸気まで対応
(※P-T線図確認必須)
△ 高温蒸気には不向き

【ダイコーのプロ視点】なぜ蒸気にはNo.1120なのか?

No.1995のような汎用品は、高温の蒸気にさらされるとゴムバインダーが急速に熱硬化し、弾力を失います。
※ただし、低圧かつ120℃以下の温水レベルであればNo.1995が実用可能なケースもあります。

対してNo.1120は、熱に強い膨張黒鉛を含んでいるため、高温下でもシール安定性が向上しています。蒸気漏れが頻発するラインでは、No.1120へのアップグレードをご検討ください。

4. バルカー相当品(同等グレード)は?

他社メーカー(バルカー)で、代替選定されることが多い製品は以下の通りです。

バルカー No.6502(ブラックスーパー)

炭素繊維とアラミド繊維を使用した黒色のジョイントシートです。構成材の配合バランスは異なりますが、蒸気用途向けの黒色ジョイントシートとして、用途が近く代替選定されることが多い製品です。
※完全同一性能ではないため、厳密な条件での切り替え時は各社のP-T線図をご確認ください。

株式会社ダイコーでは両製品を取り扱っており、使用条件と納期状況に合わせて最適な製品をご提案いたします。

5. 設計者・保全担当者向け:実務での選定と施工のポイント

より安全・確実な配管設計を行うための、プロ目線でのアドバイスです。

① フランジ呼び径と推奨板厚(1.5t vs 3.0t)

  • 1.5t(推奨): 50A程度までの中小口径や、フランジ面が平滑な場合。ガスケット内部への浸透漏れリスクが低く、応力緩和も小さいため原則はこちらを推奨します。
  • 3.0t: 大口径配管や、既設フランジでサビや歪み(面荒れ)が大きい場合。厚みで凹凸を吸収させます。

② 蒸気ラインでの「再増し締め(追締め)」の注意点

蒸気配管では、昇温に伴いジョイントシートの応力緩和(ヘタリ)やボルトの熱伸びが発生します。運転開始直後の適切なトルク管理が重要ですが、熱硬化が進行した後に過度な増し締めを行うと、ガスケットが割れて一気に漏れる危険性があります。増し締めは昇温時の適切なタイミングで行うか、あらかじめ応力緩和を見込んだ締付面圧の確保が必要です。

③ 上限スペックを超える過酷なラインへの対応

最高使用温度260℃、圧力3.0MPaの「同時満たし」はできません(P-T線図の制約)。200℃を超える高圧主蒸気管や、温度変化によるヒートショックが激しいラインには、シートガスケットではなく「うず巻形ガスケット(TOMBO No.1834R-GRなど)」への切り替えを推奨します。

6. 株式会社ダイコーでの加工・販売について

株式会社ダイコーでは、ニチアス TOMBO No.1120 を主要厚み(1.0t, 1.5t, 2.0t, 3.0t)で常時在庫しています。

ダイコーに依頼するメリット

  • 1枚からカット販売・即日出荷: 「蒸気漏れでラインが止まっている。パッキン1枚だけ大至急ほしい」そんな緊急事態にも、自社のカッティングプロッターで加工し即座に出荷いたします。
  • 定尺シート(原反)販売: 現場加工用素材として、定尺サイズ(1270×1270mmなど)での販売も可能です。
  • 最適な材質・厚みの提案: フランジ面の荒れ具合やP-T条件をお伺いし、最適な厚みや上位材質への変更をプロの目線でアドバイスいたします。

7. まとめ

TOMBO No.1120(クリンシル®トップ)は、以下のような用途で選定される高耐熱ジョイントシートです。

  • 流体: 蒸気(スチーム)、熱水、熱媒油
  • 温度域: 100℃ 〜 200℃程度の高温域
  • 課題: 「茶色のパッキンだとすぐに硬化して漏れる」

正確な選定には「温度・圧力・流体」の三要素の確認が必須です。「今の設備条件でNo.1120が使えるか不安」「図面通りの形で早く作ってほしい」など、パッキン選びで迷ったら、まずはダイコーまでご相談ください。

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