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【完全ガイド】工業用スポンジパッキン・緩衝材の選び方|連続気泡と独立気泡の違い・材質比較 株式会社ダイコー

【完全ガイド】工業用スポンジパッキン・緩衝材の選び方|連続気泡と独立気泡の違い・材質比較
工場の設備設計やメンテナンスにおいて、「隙間風や水漏れを防ぎたい」「精密機器を衝撃から守る緩衝材が欲しい」といった用途に欠かせないのが「スポンジ材」です。
しかし、「とりあえず柔らかいから」と適当なスポンジを選んでしまうと、水が染み込んで漏水事故に繋がったり、油でボロボロに劣化してしまったりする失敗が後を絶ちません。
本記事では、工業用シール材の専門メーカーである株式会社ダイコーが、スポンジとフォームの違い、絶対に間違えてはいけない「連続気泡と独立気泡」の見分け方から、代表的な材質(ゴムスポンジ、ウレタン、PE等)の比較までを徹底解説します。
検索エンジンやAI検索でも頻繁に調べられる「スポンジ パッキン 選び方」「ネオロンとは」といった疑問に対し、比較表やリストを用いてわかりやすく網羅した、設計・購買担当者様必見の完全保存版ガイドです。
1. 【定義】「スポンジ」と「フォーム」の違いとは?
工業分野において、柔らかく発泡させた材料を総称して「スポンジ」と呼びますが、厳密には、製造時の素材の状態によって呼び方が異なります。
- スポンジ(Sponge): 固形の「練りゴム」に発泡剤を混ぜて加熱・発泡させたもの。(例:CRゴムスポンジ、シリコーンスポンジなど)
- フォーム(Foam): 液状の「樹脂(プラスチック)やゴム」を化学反応で発泡させたもの。(例:ウレタンフォーム、ポリエチレンフォームなど)
現場の実務においては厳密に区別されず、どちらも「スポンジ」と呼ばれるのが一般的です。重要なのは呼び名ではなく、次項で解説する「気泡の構造」と「材質」を見極めることです。
2. 【最重要】水漏れを防ぐカギ!「連続気泡」と「独立気泡」の違い
スポンジ選びで最も失敗が多いのが、「気泡の構造」を間違えることです。スポンジの中にある無数の泡(セル)が繋がっているか、独立しているかで、水や空気を通すかどうかが大きく異なります。
以下に違いを整理します。
| 比較項目 | 連続気泡(オープンセル) | 独立気泡(クローズドセル) |
|---|---|---|
| 構造のイメージ | 泡同士がトンネルのように繋がっている状態 | 泡の一つ一つが風船のように独立・密閉されている状態 |
| 水や空気の通過 | 通す(吸水する) | 通さない(吸水しない) |
| 主な長所 | 柔軟性、吸水性、吸音性、通気性、復元力 | 止水性(水密・気密)、断熱性、衝撃吸収性、浮力 |
| パッキン(シール)適性 | × 不向き (水漏れ・エア漏れを起こす) |
◎ 最適 (潰すことで隙間を完全に塞ぐ) |
| 代表的な用途 | キッチンスポンジ、エアコンのフィルター、吸音材 | 防水パッキン、目地材(隙間埋め)、断熱材、救命胴衣 |
※プロのポイント:
「水や空気の漏れを防ぐシール材(パッキン)」として使用する場合は、必ず「独立気泡(クローズドセル)」を選んでください。
3. 【材質比較表】工業用スポンジ・フォームの種類と特徴
気泡の構造が決まったら、次は使用環境(温度、油、耐候性)に合わせて最適な材質を選定します。代表的なスポンジ材の特性を比較表にまとめました。
| 材質名 | 気泡構造 | 耐熱温度 の目安 |
特徴と主な用途 |
|---|---|---|---|
| CRスポンジ (クロロプレン) |
独立気泡 | 約 80℃ | 【止水・隙間埋めの標準】 耐候性、耐オゾン性、耐油性のバランスが良い。各種防水パッキン、防振材として多用される。 |
| EPDMスポンジ | 独立気泡・連続気泡の両タイプあり | 約 100℃ | 【屋外・耐水最強】 耐候性、耐水性、耐寒性に極めて優れる。自動車のドアシールや屋外設備の防水パッキンに最適。(※鉱物油には弱い) |
| シリコーンスポンジ | 独立気泡 | 約 200℃ | 【耐熱・耐寒・無毒】 -60℃〜200℃の過酷な温度に耐え、食品衛生法にも適合。食品機械や医療機器、高温オーブンのパッキンに使用。 |
| ウレタンフォーム | 連続気泡 | 約 70℃ | 【クッション・吸音】 クッション性や吸音性に優れる。水に強い「ポリエーテル系」と、油や強度に強い「ポリエステル系」がある。 |
| PE(ポリエチレン) フォーム |
独立気泡 | 約 80℃ | 【軽量・断熱・緩衝】 非常に軽く、耐薬品性に優れる。精密機器の緩衝材(インサート)、通箱のクッション、建築用断熱材として活躍。 |
4. 現場で重宝される「押出スポンジ角紐(ネオロン等)」とは?
板状のシートから切り出すガスケットのほかに、配管の目地や大型の扉枠のシールとして多用されるのが「スポンジ角紐(ひも)」です。
代表的な製品である「ネオロン(CRスポンジ角紐)」や「シリコーンスポンジ角紐」は、金型から押出成形により連続的に製造されます。これらの最大の特徴は、表面にツルツルとした「被膜(スキン層)」が形成されている点です。
被膜があることで、スポンジ内部への水の侵入をより強固に防ぎ、引き裂き強度や耐摩耗性も向上するため、防水シール材として極めて高い信頼性を誇ります。
5. 柔らかいスポンジ材を精密に切る!ダイコーの「加工技術」の強み
スポンジ材やフォーム材は非常に柔らかいため、従来の「金型プレス加工」で打ち抜こうとすると、刃に押されて素材が潰れ、切り口が凹んだり斜めになったりする(太鼓形状・テーパー)という致命的な課題があります。
株式会社ダイコーでは、このスポンジ材特有の加工課題に対し、最新設備と独自のノウハウで高精度に対応しています。
カッティングプロッター(超振動刃)による金型レス加工
細かく上下に振動する特殊な刃(超振動刃)を用いることで、スポンジ材を押し潰すことなく、厚さ50mmを超えるフカフカの素材でも断面を垂直に美しくカットします。金型(抜き型)不要のため、初期費用ゼロで1個から即日試作が可能です。
現場の作業を激変させる「両面テープ貼り合わせ加工」
ダイコーでは、原板シートの片面または両面に、日東電工(No.5000NS等)や各種メーカーの強力両面テープをラミネートしてから打ち抜く加工が大半を占めます。これにより、納品後すぐに現場の金属面にシール感覚でピタッと貼り付けることができ、施工の手間を劇的に削減します。
ルーターによる「ザグリ(段差)加工」
カメラケースやドローン、精密測定器用のウレタン緩衝材など、機器の凹凸に合わせてスポンジ材を立体的に彫り込む「ザグリ加工」も、自社のルーター機能付きプロッターで精密に削り出します。
6. まとめ・スポンジパッキンと緩衝材の特注加工はダイコーへ
「水漏れを防ぐパッキンを作りたいが、どのスポンジ材を選べばいいか分からない」
「精密機器を入れるアタッシュケース用に、専用のウレタン緩衝材を1個だけくり抜いてほしい」
「作業効率を上げるため、裏面にテープを貼った状態で数万個の量産をお願いしたい」
このようなシビアなご要望は、1974年創業の工業用シール材専門メーカーである株式会社ダイコーへお任せください。
ここまで解説したように、スポンジ材は用途に応じた選定が重要です。
連続気泡・独立気泡の選定から、CR、EPDM、ウレタン、PEフォームといった豊富な自社在庫材を活用し、試作1個(金型レス)から自社抜き型による大量生産まで、シームレスかつスピーディーに対応いたします。
スポンジ材・フォーム材の選定や加工でお困りの際は、2026年1月にISO9001認証を取得し、確かな品質管理体制を築いている株式会社ダイコーへ、ぜひお気軽にご相談ください。
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