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【POM完全ガイド】ジュラコン®・デルリン®の違いは?MCナイロンとの使い分けと特徴 株式会社ダイコー

【POM完全ガイド】ジュラコン®・デルリン®の違いは?MCナイロンとの使い分けと特徴
機械部品の設計図でよく見る「POM」の文字。
一般的に「ポリアセタール」や「アセタール樹脂」と呼ばれ、金属部品の代替として最も普及しているエンジニアリングプラスチック(エンプラ)です。
「ジュラコンとPOMは何が違うの?」
「MCナイロンとどっちを使えばいい?」
本記事では、POMの決定的な特徴と、ブランド名による違い、そして設計時に迷いやすい「MCナイロンとの使い分け基準」について解説します。
1. POM(ポリアセタール)とは?
POM(Polyoxymethylene)は、ホルムアルデヒドなどを原料とした結晶性の熱可塑性樹脂です。
「吸水性が低く、寸法が狂いにくい」「摩擦に強く、よく滑る」という特性から、歯車(ギア)、軸受け、ファスナー、自動車のドアロック部品などに多用されています。
よく聞く「ジュラコン®」と「デルリン®」の違い
現場ではPOMのことを商品名で呼ぶことが多くありますが、化学構造(重合方法)によって大きく2つに分かれます。
| 一般名称 | コポリマー (Copolymer) | ホモポリマー (Homopolymer) |
|---|---|---|
| 代表商品名 | ジュラコン® (ポリプラスチックス) ユピタール® (三菱エンジニアリングプラスチックス) |
デルリン® (デュポン) |
| 特徴 | 【熱に強く、加工しやすい】 熱安定性が高く、成形や切削加工がしやすい。耐薬品性にも優れる。 |
【硬くて、強い】 結晶化度が高いため、機械的強度、剛性、耐摩耗性がコポリマーより優れる。 |
| 主な用途 | 一般的な機械部品、ファスナー、クリップ | 高負荷がかかるギア、バネ部品 |
※一般的に「POMで」と指定された場合、国内では流通量の多いジュラコン(コポリマー)を指すケースが大半です。
2. POMを採用する5つのメリット
POMが「金属代替の主役」と呼ばれる理由は、以下のバランスの良さにあります。
抜群の「寸法安定性」
吸水率が極めて低く(ナイロンの約1/10)、湿気による膨張・寸法変化がほとんどありません。精密なギアや、はめ込み部品に最適です。
優れた「自己潤滑性」と「耐摩耗性」
ツルツルとした表面を持ち、油をささなくても滑らかに動きます。金属や樹脂と擦れ合う部分でも削れにくい素材です。
高い「機械的強度」と「耐クリープ性」
引張強度、曲げ強度が強く、長時間荷重がかかっても変形しにくい(クリープ特性が良い)ため、ネジやバネとしても使えます。
優れた「切削加工性」
機械加工(旋盤・マシニング)の際、切り屑が細かく切れ、バリが出にくいため、非常に綺麗に仕上がります。
耐薬品性
有機溶剤や油、弱酸・弱アルカリに強く、工業用油がかかる環境でも使用可能です。
知っておくべき「弱点」
- 耐候性が悪い: 紫外線で劣化・変色しやすいため、屋外での長期使用には不向きです(黒色グレードで対策可能)。
- 接着できない: 難接着性素材のため、一般的な接着剤は効きません。
- 強酸に弱い: 硫酸や塩酸などの強酸には溶けてしまいます。
3. 【徹底比較】POM vs MCナイロン どっちを選ぶ?
よく似た用途で使われる「MCナイロン」との最大の差別化ポイントは、「水(湿気)」と「大きさ」です。
| 特性項目 | POM (ポリアセタール) | MCナイロン |
|---|---|---|
| 寸法安定性 (吸水) | ◎ 非常に良い (水に強い) | △ 悪い (水を吸って膨らむ) |
| 機械的強度 | ○ 強い | ◎ さらに強い・粘りがある |
| 耐衝撃性 | ○ 良い | ◎ 非常に強い |
| 耐熱性 (連続) 一般グレード目安 | 約100℃ | 約120℃ |
| サイズ対応 | 板・丸棒は中型までが主流 | 大型素材が得意 |
選定のチェックリスト
- 「水がかかる」「湿気が多い」「精密な寸法が必要」
👉 POM を選んでください。(例:水回りの部品、精密ギア、ガイドローラー) - 「大きな荷重がかかる」「衝撃が加わる」「熱くなる」
👉 MCナイロン を選んでください。(例:大型車輪、産業機械の緩衝材、高負荷軸受)
4. POMの選定・加工・トータル提案は「株式会社ダイコー」へ
POMは加工性が良く、設計者にとって扱いやすい素材ですが、用途に応じた「グレード選定(摺動グレード、導電グレードなど)」や、MCナイロンとの使い分けが重要です。
「図面通りのギアをPOMで削り出してほしい」「ジュラコンとデルリン、どっちを使えばいいか迷っている」「MCナイロンだと寸法が変わって困っている」
そのようなお悩みは、工業用プラスチック・パッキンの専門企業である株式会社ダイコーにお任せください。
ダイコーに依頼するメリット
最適な「素材・グレード」選定
使用環境(湿度、荷重、摺動相手)をヒアリングし、コポリマー(ジュラコン®系)かホモポリマー(デルリン®系)か、あるいはMCナイロンにすべきか、プロの視点でご提案します。
高精度な「切削加工」
マシニングセンタや旋盤を駆使し、POMの特性(削りやすさ)を活かした高精度な部品加工を行います。試作1個から量産まで対応可能です。
POMの素材手配から精密加工、他材質への転換提案まで。
確かな技術と知識を持つ株式会社ダイコーへ、まずはお気軽にご相談ください。
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