記事公開日
【ウレタンゴム完全ガイド】エーテル系とエステル系の違い・驚異の耐摩耗性を徹底解説 株式会社ダイコー

【ウレタンゴム完全ガイド】
エーテル系とエステル系の違い・驚異の耐摩耗性を徹底解説
産業機械のローラーや緩衝材、パッキンとして欠かせない素材、それが「ウレタンゴム(U)」です。
「ゴムのように伸びるのに、プラスチックのように剛性がある」。この相反する性質を併せ持つウレタンゴムは、過酷な摩耗環境や衝撃が加わる現場で「最後の砦」として選ばれることの多い高機能素材です。
本記事では、ウレタンゴムの最大の特徴である「耐摩耗性」と、選定時に必ず直面する「2つの種類の使い分け(エーテル系 vs エステル系)」について解説します。
1. ウレタンゴム(U)とは?なぜ「最強のゴム」と呼ばれるのか
ウレタンゴムは、合成ゴムの弾性とプラスチックの剛性を併せ持つエラストマーです。
一般的なゴム(天然ゴムやNBRなど)とは一線を画す、以下のメリットがあります。
ウレタンゴムの3大メリット
- 圧倒的な「耐摩耗性」: 合成ゴムの中で最も摩耗に強く、金属や樹脂と擦れる環境でも長寿命です。
- 高い「機械的強度」: 引張強さや引裂強度が高く、高荷重がかかる箇所でも使用できます。
- 幅広い「硬度設定」: 低硬度のスポンジ状から、金属のように硬いものまで自由に調整可能です。
つまり、「普通のゴムではすぐに削れてしまう」「荷重で潰れてしまう」という過酷な環境こそ、ウレタンゴムの独壇場です。
2. 他のゴムと何が違う?「耐摩耗性」の比較
「耐摩耗性」という観点で他の主要ゴムと比較すると、ウレタンゴムの優位性は明らかです。
| ゴム材質 | 耐摩耗性評価 | 特徴と弱点 |
|---|---|---|
| ウレタンゴム (U) | ◎ 最強 | 削れにくさはNo.1。ただし熱と水に注意が必要。 |
| 天然ゴム (NR) | ○ 良い | 耐摩耗性は良いが、油や熱に弱い。 |
| ニトリルゴム (NBR) | △ 普通 | 耐油性は良いが、摩耗対策としては用途による。 |
| クロロプレン (CR) | △ 普通 | バランス型だが、突出した強さはない。 |
【結論】
土砂や金属が激しく接触するローラー、シュートのライニング、キャスターなど、「物理的に削られる場所」ではウレタンゴムが第一選択肢となります。
3. 【最重要】「エーテル系」と「エステル系」の決定的な違い
ウレタンゴムを選定する際、最も重要なのが「ポリオールの種類」による使い分けです。
ウレタンゴムは化学構造の違いにより、大きく2種類に分かれます。ここを間違えると、「加水分解」で劣化するトラブルが発生します。
① エーテル系(Ether)
水に強い「万能型」
ポリエーテルポリオールを原料としたタイプです。
- 強み: 「水・湿気」に強い(耐加水分解性)。低温でも硬くなりにくい。
- 弱み: 機械的強度や耐摩耗性はエステル系より劣る。
- 推奨用途: 水がかかる場所、寒冷地、食品ラインの洗浄箇所など。
② エステル系(Ester)
油と強度に強い「パワー型」
ポリエステルポリオールを原料としたタイプです。
- 強み: 「機械的強度」「耐摩耗性」「耐油性」がエーテル系よりさらに高い。
- 弱み: 「水」に弱い。 湿気で加水分解を起こし、劣化が早い。
- 推奨用途: 油圧パッキン、高荷重がかかるローラー、乾燥環境での摩耗部品。
【選定早見表】どっちを選ぶ?
| 特性項目 | エーテル系 (水に強い) | エステル系 (油・強度に強い) |
|---|---|---|
| 耐水性 (加水分解) | ◎ 強い | × 弱い (劣化する) |
| 機械的強度 | ○ 強い | ◎ 最強 |
| 耐摩耗性 | ○ 強い | ◎ 最強 |
| 耐油性 | ○ 普通 | ◎ 強い |
| 低温特性 | ◎ 柔軟性を保ちやすい | △ 硬くなりやすい |
4. ウレタンゴムの選定・加工は「ダイコー」へ
ウレタンゴムは、その卓越した耐摩耗性と強靭さで現場のトラブルを解決するヒーロー的な素材です。
しかし、「エーテル系」と「エステル系」の選定を誤ると、早期劣化などのリスクも伴います。
「今の使用環境で、どちらのウレタンを選べばいいか分からない」「図面通りの形状に加工してほしい」「1個だけすぐに欲しい」
そのようなお悩みは、工業用パッキン・ガスケットの専門企業である株式会社ダイコーにお任せください。
ダイコーに依頼する3つのメリット
① プロによる「材質選定」サポート
使用箇所(水濡れの有無、油の種類、温度、荷重)をヒアリングし、最適な「エーテル系」または「エステル系」をご提案します。「すぐボロボロになった」という現状の改善相談も承ります。
② 多彩な「加工技術」
ウレタンゴムシートからの打ち抜き加工(パッキン製作)はもちろん、ウォータージェットやプロッターによるカッティング加工にも対応可能です。
③ 1個から量産まで「短納期」対応
自社在庫と加工設備を活かし、試作1個から量産までスピーディーにお届けします。金型不要の「型レス加工」なら、初期費用を抑えた製作も可能です。
ウレタンゴムの素材手配から精密加工まで。
確かな技術と知識を持つ株式会社ダイコーへ、まずはお気軽にご相談ください。
製品に関するお問い合わせ

ガスケット・パッキン・工業用製品の総合カタログ
このカタログは、ガスケット・パッキンをはじめとした工業製品を幅広く取り扱う株式会社ダイコーの製品情報を詳しく掲載した総合カタログです。


