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ネオプレンゴム(CR)の本質|多角的性能で課題を解決する工学的ゴム【徹底解説】株式会社ダイコー

ネオプレンゴム(CR)の本質|多角的性能で課題を解決する工学的ゴム
屋外での使用、油への接触、繰り返しの動作、そして安全性。産業用のゴム部品には、時にこれらの相反するような性能が同時に求められます。このような複雑な要求に応えるため、いわば「工学的回答」として開発されたのがネオプレンゴム(化学名:クロロプレンゴム、CR)です。
この記事では、ネオプレンがなぜ多くの技術者にとって「信頼性の高い標準材」と位置づけられるのか、その多角的な性能を物性データから再定義します。その上で、具体的な用途と、その性能を最大限に引き出すための選定・加工ソリューションを専門商社ダイコーと共に提案します。
第1部:ネオプレンの核心的価値 – 環境耐久性という基盤
ネオプレンの最大の特徴は、物性表に「耐候性、耐オゾン性、耐熱性、耐薬品性など平均した性質を持つ」と記されている通り、その優れたバランスにあります 。このバランスの基盤となっているのが、他の汎用ゴムを凌駕する環境耐久性です。
第2部:多角的な性能 – なぜ「万能」と呼ばれるのか?
ネオプレンは、上記の優れた環境耐久性という強固な基盤の上に、さらに複数の重要な性能をバランス良く積み重ねています。
第3部:用途事例 – 多角的性能が活きる現場
ネオプレンの用途は、その多角的な性能が複雑な課題を解決する分野に集中しています。
第4部:性能を最大限に引き出すために – 稼働領域の理解
物性表に記載されたネオプレンの耐熱温度は100℃、耐寒温度は-35℃~-55℃です 。この広い温度域、特にニトリルゴム(NBR)よりも優れた低温特性は、ネオプレンの汎用性をさらに高める要因となっています。
しかし、これらの数値はあくまで材料単体での目安です。実際の製品として機能させるには、温度、圧力、接触する化学物質、紫外線量といった複数の環境因子を考慮した総合的な設計が不可欠です。
第5部:素材から高機能部品へ – ダイコーの加工・選定ソリューション
ネオプレンは優れた「標準材」ですが、その真価は、用途に合わせて精密に加工されて初めて発揮されます。また、より高い耐熱性や耐油性が求められる場面では、シリコンゴムやフッ素ゴムといった、さらに専門性の高い材料の選定が必要となります。
「屋外で使う防水パッキンを、この図面通りに1つから製作したい」
「耐油性と耐候性のバランスを考慮して、最適なゴムを提案してほしい」
「現在のゴム部品の寿命を延ばしたいが、ネオプレンで代替可能か?」
株式会社ダイコーは、こうしたお客様の課題に対し、材料のプロとして、また加工のプロとしてお応えします。最新のカッティングプロッターやウォータージェット加工機を駆使し、図面に基づいた高精度なネオプレン製品を1枚から製作。さらに、専門知識豊富なスタッフがお客様の使用条件を深く理解し、ネオプレンを含む多様な選択肢の中から、コストと性能を両立させた最適なソリューションを提案します。
ゴム製品の選定・加工に関するあらゆるお悩みは、ぜひ私たち専門家にご相談ください。
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