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ガスケットとパッキンの違いとは?

ガスケットとパッキンの違いとは?
ガスケットとパッキンは、どちらも液体や気体などの漏れを防ぐ「シール材」ですが、その使われる場所の**「動き」**によって明確に区別されます。簡単に言うと、動かない場所に使うのがガスケット、動く場所に使うのがパッキンです。
ガスケット
静止している部分に使われるシール材です。部品と部品をボルトなどで固定する際、その間に挟み込んで隙間をなくし、内部の流体が漏れたり、外部から異物が侵入したりするのを防ぎます。
〇目的: 固定された接合面を密閉する(静的シール)
・配管をつなぐフランジ部分
・圧力容器や熱交換器の蓋
・水道・ガスなどのインフラ配管
パッキン
ピストンの往復運動や、軸の回転運動など、動いている部分に使われるシール材です。動きによって生じる隙間からの漏れを防ぎます。運動に追随する必要があるため、弾力性や耐摩耗性が求められます。
〇目的: 運動する部分を密閉する(動的シール)
・油圧ショベルやクレーンの油圧シリンダー
・ポンプの回転軸(内部の液体が外部に漏れないようにする軸封部)
・水道の蛇口(ハンドルを回す軸の部分)


このように、両者はシール材という点では同じですが、その使命と活躍するステージが全く異なります。