1. 主要ページへ移動
  2. メニューへ移動
  3. ページ下へ移動

導入事例/コラム

記事公開日

最終更新日

RCF規制とは?健康リスクと代替品(生体溶解性セラミックファイバー)を解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

RCF規制とは?健康リスクと代替品(生体溶解性セラミックファイバー)を解説

RCF規制とは、2015年11月1日に施行された改正労働安全衛生法に基づき、リフラクトリーセラミックファイバー(RCF)を取り扱う作業者の健康障害を防止するための規制です。これにより、RCFは特定化学物質(管理第2類物質)に指定され、事業者は厳格なばく露防止措置を講じる義務が課せられました。

RCF(リフラクトリーセラミックファイバー)とは?なぜ規制されたのか

RCFは、アルミナやシリカを主成分とする人工の鉱物繊維で、非常に優れた耐熱性・断熱性を持つため、工業炉の断熱材や高温部のシール材として広く使用されてきました。しかし、その繊維がアスベスト(石綿)と同様に極めて細かく、呼吸によって肺の奥深くまで吸入されると、長期的に体内に残留し、深刻な健康被害(肺がんなど)を引き起こす可能性が指摘されています。国際がん研究機関(IARC)も、RCFを「人に対して発がん性がある可能性がある物質(グループ2B)」に分類しており、こうしたリスクから法的な規制対象となりました。

RCF規制の具体的な内容

RCFが特定化学物質(管理第2類)に指定されたことで、事業者は主に以下のような措置を講じる必要があります。

  • RCF含有製品の容器や包装へのラベル表示、および安全データシート(SDS)の交付義務
  • 作業環境におけるRCFの粉じん濃度を管理基準値以下に保つための発散抑制措置(局所排気装置の設置など)
  • 定期的な作業環境測定とその記録の保存
  • RCFを取り扱う労働者に対する特殊健康診断の実施
  • 作業主任者(特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者)の選任

カタログダウンロードへの誘導バナー

安全な代替品「生体溶解性セラミックファイバー(BSF)」とは?

RCF規制に対応する安全な代替品として注目されているのが、生体溶解性セラミックファイバー(BSF: Bio Soluble Fiber)です。BSFは、RCFと同等の優れた耐熱性・断熱性を持ちながら、その化学組成により、万が一吸入しても体液に溶解し、比較的短期間で体外へ排出されるという大きな特長があります。このため、健康リスクが大幅に低減されており、労働安全衛生法上の特定化学物質には該当しません。

ダイコーでは、このRCF規制に対応するため、いち早く従来のセラミック製品を、より安全な生体溶解性セラミックファイバー(BSF)へと全面的に切り替えました。

ダイコーのRCF規制対応製品「D5800」

長年の技術と自社工場での一貫生産体制を活かし、安全なBSFを基材とした多様な製品を開発・製造しています。中でも、高機能製品「D5800」は、RCF代替の決定版として多くのお客様にご採用いただいています。

D5800 (生体溶解性セラミッククロス)

D5800 生体溶解性セラミッククロスの製品画像
  • 特長: SUS金属線で補強した生体溶解性セラミッククロスに天然ゴムを塗布・成型したガスケット。ゴム引き加工により、繊維の飛散を抑制しつつ、加工性も向上。複雑な形状にも対応可能です。
  • 厚み: t2.0mm, t4.0mm~ (1プライ t2.0mm)
  • 安全使用温度: 800℃

RCF規制への対応や、より安全な作業環境の構築でお困りの際は、ぜひダイコーにご相談ください。

紡績品のご案内

排気ガス、燃焼ガス、熱風などが流れるダクトフランジなど、高温環境に最適なガスケットをご紹介します。D5400・D5800をはじめ、各種製品を取り揃えております。

ガスケット・パッキン・工業用製品の総合カタログ

ダイコー総合カタログ
このカタログは、ガスケット・パッキンをはじめとした工業製品を幅広く取り扱う株式会社ダイコーの製品情報を詳しく掲載した総合カタログです。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

CONTACT

お問い合わせ

資料ダウンロード

各製品のカタログやお役立ち情報などの詳細資料については、こちらからダウンロードいただけます。

製品に関するお問い合わせ

製品に関するお問い合わせ、ご購入や加工のお見積り・納期については、こちらよりお気軽にご相談ください。

試作加工のご相談

ガスケットやパッキン、その他工業用製品の加工にお困りの方は、こちらより試作加工についてご相談いただけます。